東京版画研究所は、1971年(昭和46年) 東京の東中野に石版画の刷師である女屋勘左衛門氏によって設立されました。
女屋氏は猪熊弦一郎、脇田 和、海老原喜之助、北川民次、岡鹿之助ら戦後日本を代表する画家達の版画の刷りを手がけた我国最初の石版画の刷師でした。東京芸術大学でも版画の指導にあたった経験から、石版画や銅版画の設備や制作の場が少ないことを痛感し、自由な制作の場である版画工房の設立を決意されました。
設立時には、村井正誠氏、福沢一郎氏、駒井哲郎氏、小野忠重氏、中林忠良氏らの協力を得て、設立の翌年には目白に移転し、以来多くの版画家に制作の場を提供し、また新進の版画家を育ててきました。